君色。-kimi*iro-


「どこで知った?」

「え?」

「どこで知ったんだっ!?」

肩を掴まれ間近で怒鳴られた


「昔、ここで…………」

みたんだ……呟きは小さくなって蚊の鳴くような声になった
それだけ、父の顔が怖かった

「……誰かに話しかけられたりしなかった?」

「してないよ……」

母が俺の体を抱き締めて聞いてきたけどその体は震えていた

「俺はやっぱり他人の子……?」

口が、声が震える。


俺は要らないの?

「………お前は…」

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