君色。-kimi*iro-

「ちょっ、止めて下さいっ!」

「……?」

駅に向かう途中で女の声が響いた
多くの人が一度足を止め、見てみぬ振りをする

確かに、めんどくさい事は俺も嫌いだけど……

「………止めたげろよ」

絡んでいるであろう男の肩を掴み引いた

「あんっ!?なんだよ、てめぇっ!?」

「……連れですけど?」

何か?みたいな口調で男を見返す
チラチラと女と俺を見比べて俺に掴み掛かってきた

「……桜に手ぇ出してんじゃねぇよ」

「い゙っ!?」

「……喧嘩売る相手選べよ、雑魚」

急に伸びてきた脚に蹴られ男が飛んだ


あれ、この声………
俺のよく知ってる……


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