君色。-kimi*iro-
「こうくんじゃんっ!!」
「おう、久しぶり」
ちょっとあれ片付けてくるから待ってろ、と紅くんは歩きだした
「あ、大丈夫?」
女の存在を思い出し振り返れば呆然と立っている
「……は、はいっ!!」
「なら、よかった……て、これ君の?」
ちょうど俺の足下あたりにピンクのノートが落ちていた
「あっ!?」
「はい。」
「ありがとうございます…」
ホッとしたような顔でノートをギュッと抱え込むその女は、
「………似てる」
「え?」
「いや、なんでも……。
それより大切にしなよ、大事な物なんでしょ?」