君色。-kimi*iro-
悠紀と優姫
手を握ってくれないか?
「あの…ファンなんです」
「…どうも。」
愛想は良いけれど、言葉に棘のあるような感じで悠紀はファンの子達の手をとった
「あの……」
「なんですか?」
チラチラと俺の方を見るから首を傾げた
「彼氏さんですか?」
「……友達ですよ。俺は悠紀さんの友達です」
「そうなんですかっ!!」
キャーキャーと騒ぐ彼女達に悠紀はじゃあ私はもう行きますね、と歩き始めた
「いいのか?」
「何が?」
「見つかったけど…」
「恋人じゃないから大丈夫よっ!!」
少し怒ったような顔で悠紀は歩くスピードを速めた