君色。-kimi*iro-
「なんか、すげぇな」
「なにが?」
ドアを開けた向こうは悠紀の言った通りの華やかな場所が広がっていた
「俺、場違いじゃね?」
「そんな事無いわよ、十分格好いいよ?」
「なら、いんだけど…」
伊達眼鏡を掛けてピアスも一応つけた
「随分雰囲気変わるわね」
「…まぁ、ピアスも久しぶりだけど」
知り合いにバレたくないと言うのが、俺の心情だからだ
「このパーティーさ、モデルだけ?」
「なんか、他の企業の社長様とか、お偉いの方が来てるわよ」
「……紅とかが居んのかなぁー…」
久しぶりのスーツ姿をあいつらに見られるなんて嫌だなぁ…とか思ったり、茶芽さん来てないだろうなとか思ってしまったり、沢山の思いが俺の頭をよぎった