君色。-kimi*iro-
色んな事に気を取られていると後ろから肩を叩かれた
「はい、何ですか?」
「あっ、やっぱり桜だぁ~」
ふんわりとカールされた茶色の髪が俺の目を奪う
「あ、きら……」
「久しぶり」
高校の時以来の友人が俺の前にいた
「……そうだな。今モデルやってんだって?」
なら、ここに居るのは当たり前だよな
「うん。ひかりって名前でやってる」
にこりと笑う顔は昔と変わらない
「桜、高校卒業した途端あたし達と連絡切るんだもん。心配した」
「…………わりぃ…。その話はまた今度。電話番号は周に聞いてくれ」
席を外そうとした時光に手を掴まれて
ドキドキと心臓が早鐘を打ち始めた