君色。-kimi*iro-

「あの、さ」

「何よ?こんなとこまで呼んで」

トイレへ繋がる通路で向かい合って海浬と対話する事に決めた


「あたし、桜に嫌われたかと思ってたー……」

「……嫌ってないよ。むしろー…」



好きだよー………


そう言おうとしたのに


「好きだった…。昔から、海浬が好きだった」


過去形?何で?

ただ、頭にちらつくのは………悲しそうな悠紀の顔


「………そう、なんだ。」

「……分かってないよな?」

「え?」

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