みさきのココロの扉
そう思いながら、私はまだいい子を演じ続けていた。
明朗快活な「ふり」をずっと続けていた。
学校でも家庭でも。

友達は沢山居た。
虐められることも虐めに加担することもなかった。


でも、夜一人になると、理由なく涙を流していた。


誰も本当の私を知らない。
知ろうともしない。


「みさきちゃんは強いよね〜!いつも元気だよね〜!」


強くなんかない。
ただ演じてるだけなのに。
崩れ落ちそうなココロを、行き場のないココロを、あの頃の私はどう対処していたのだろう。

そのまま演じ続けて行くしかなかった…


私はこの頃から壊れていたのかも知れない。
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