みさきのココロの扉
人はいとも簡単に死ぬ…。

なんとも呆気なかった母親の葬儀で、私は夢を見ているようだった。

現実を受け入れなかった。
いや、受け入れようとしなかったのだ。

何処か人事のように感じていた。
そう思いながら、私は自分を守っていたのだろう。

後に残された、新入社員の私と、高校生だった妹と小学生の妹…。
18歳の私には何も考えつかなかった。

叔父と叔母が妹達を面倒みてくれることになった。
本当にありがたかった。



私は一人単身で、某百貨店の寮に戻った。
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