あした、晴れ~An enthusiastic kiss~
 半分以上残した食事を見つめながら、手放せなくなったタバコに火をつける。バッグの中の携帯が気になって見てみると、メッセージが届いていた。

『こんばんは、ユイです。今日は本当にありがとうございました。心理学前向きに考えてやっていこうと思います。ランチの件ですが、土曜日はどうですか? 明日にでも良いので教えて下さいね。おやすみなさい。』


『メールありがとう。心理学のクラスがうまくいきますように。こまったことがあれば、いつでも相談して下さい。土曜日空いているので楽しみにしています。では明日。おやすみなさい。』


 タバコを灰皿に押しつけてベッドルームへ向かう。眠るまでに勉強しなくては。

 しばらく机に向かったものの、彼女からの返信はなかった。それを少し淋しく思う気持ちに気づかないフリをして再び課題を続ける。


 僕は他人の気持ちを知ることが怖かった。
怖いから、 見ないように 感じないように 心に蓋をすることを覚えた。

 そしていつの間にか

 僕自身の気持ちすら わからないようになってしまった。
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