あした、晴れ～An enthusiastic kiss~

教室に入ると、いつも陽気なミシェルが声をかけてくる。

「リツ！お願いがあるんだけど。」
「なに？」
「ほら、前に話したことがあったでしょう？日本人のルームメイトがいるって。」
「あぁ、言ってたね。」
「ユイって言うんだけど、次のセメスターで心理学を選択したら担当教授がDr,Bulgerに変更になったんだって。噂だけは彼女も知っていて、どうしようってすごく悩んでてね。リツなら前に彼のクラスを取っていたしもしよければ、アドバイスしてくれないかな？と思って。」
「僕でよければかまわないよ。」
「ユイは少しシャイだけどキュートな子でね？料理がとっても上手なの。時々私にごちそうしてくれるのよ♪」
「それは素敵だね。」

お決まりの笑顔で応えると、ミシェルも安心したように微笑んだ。
「じゃあ、また日にちを決めて言うわね？」
「わかった。」

僕の都合を聞くと、恋人のマックが待つ席へと戻っていった。



「おとなしくて、キュートで料理好きか……。」


　僕は静かに、彼女の言葉を反芻して机の上にテキストを置いた。