あした、晴れ~An enthusiastic kiss~
「すみません。こんなに長い時間付き合ってもらって……。」
「全然。少しでもお役にたてれば。このノートも良ければ持っていていいですよ。」
「ありがとうございます♪すごく助かります。今度何かお礼させて下さいね。」

 お礼か……。

 ふとミシェルの言葉を思い出した。


「お礼なんて…、あっそうだ。」
「はい?」
「優生さん日本食作れます?」
「普段自炊してるので、簡単なものなら。」
「僕、料理とかできなくてほとんど外食だから、普通の日本食に飢えているんですよ。」
「じゃあ、今度ミシェルと時間合わせて一緒にご飯でもどうですか?私作ります。」
「ご招待いただけるなら喜んで。」
「家に帰ったら彼女に話しておきますね。あ、もれなくミシェルの彼もついてきますけど。」
「マックでしょ?」
「そうです、ミシェル大好きオーラ全開の。」
「はは。たしかにすごいオーラが出てる。」
「あはは。清瀬さんの予定とかいつが空いてます?」
「うーん、今日手帳忘れちゃって、家に戻らないとわからないな……。」
「そうなんですか。じゃあミシェルに伝えてもらえたら。」
「それでも良いけど、僕の番号を教えておくよ。Dr.Bulgerのことで困ったりわからないことがあったら直接連絡もらったほうが早いし。」
「あっ、ありがとうございます。私の番号も。」
「いや、それはいいよ。」
「えっ?」
「優生さんが連絡をくれた時に、知らない番号を見て『誰からだろう?』ってわくわくする楽しみが増えるでしょう?」

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