拾うな危険!
ぱゅっ
パンダがくるりと宙返りをしながら、
そいつを手刀で真っ二つに切り裂いた。
「!!」
シンは少し動揺して眉をひそめた。
ちょうど信号が変わったので歩きはじめる。
おい、待てよ と言いながらパンダも
シンの後を追いかけて
再び頭の上に乗る。
「なんだー、シンあぁいう『呪詛』って黙って聞いちゃう趣味?」
パンダが面白そうに笑う。
「…知らねー。」
つまらなさそうにシンはスタスタと先を急ぐ。
パンダは、
とりあえず、だっせー名前だけど『名前』を付けてくれた
シンにお礼をするといって聞かなかった。
お礼に出て行ってくれと頼んだが、それはあえなく却下になった。
どうやら、『お礼』と『お願い』は違うらしい。
よくわからないが、
とりあえずシンはパンダとの生活をスタートさせた。