拾うな危険!
「はぁ?何 おまえ」
シンがつまらなそうに首を振る。
ほほを伝う雨が宙に舞う。
「はぁ?じゃねーよ。
殴りつけておきながら?あぁん?」
すごい剣幕で怒るソレは、
テニスボールぐらいの大きさの白い丸に、
その下に、ひらひらとスカートのように黒い布が付いていた。
丸いつぶらな瞳と、
切れ込みのような口が緊張感を無くす。
「・・・
てるてるぼーず」
「ちっ…ちがうわ。ボケぇ!!!」
小雨の降りしきる中、
シンと 変な物体の遭遇だった。