拾うな危険!
パンダはグイッと黒いマントのような服の
襟元を大きく引き伸ばして、肩を見せる。
そこには大きく黒い文様が描かれていた。
「これが俺たちが所属している・・・
まぁ、ココで言ったら『会社』だな。
この文様でいろいろ管理されたり、仕事をこなしたりしている。
その見返りは
この人間の世界でのある程度の自由と
力の解放。」
ぐったりと倒れているリュリをちらりとパンダは見て
はぁ。と軽くため息をした。
「人間の世界に来ると、
お前のような『力』があるものに出会えるだろ?
『力を持つ者』から力をもらうのも、俺らの目的。
そうやって、力を増やさないと『強く』なれないからな。」
パンダはゆっくり立ち上がると、
シンの目の前にたった。
「俺の、『力』とやらを奪うわけか?」
「いや、俺はシンから『名前』を貰ったから
とりあえず、
この『お礼』をしなきゃならない。
俺たちは『名前』が無いと使い間も使えないし、
大気や大地も動かせないし、
攻撃できないんだ。
そういった力も『名前のもとに契約』って感じだからな。
でも、その名前は『力の持つ人間』に付けてもらって呼んでもらわないと
俺の名前って認められないんだ。
やっかいだろ?」
もう、ちょっと込み入った話になりすぎて、
シンは眉をひそめた。
もっと簡潔に話してほしい。
そう思って、
ふぅ と 軽く息を吐いた。