拾うな危険!

二人の注文は意外にも「チキンサンドを二つ」
へぇ、悪魔ってサンドイッチとかも食べるんだ。

そう思いながら
オーダーされたものを運んだ。

「ここのサンドイッチは絶品だよな。
 シン、たまには『送って』来いよ!」

「あー、俺の分も。」

勝手なことを言ってくれる。

「・・・俺、送れって言われても・・・やり方もわかんねーし。」

「まじで?力だけは強いからやり方覚えたら…
 ほら、魔法陣とか書いて悪魔呼び出す奴あるだろ?
 あれの逆。
 逆にかいてーーー」

パンダは、さらりと説明するが、

「やる気ねーし。---あ。いらっしゃいませ」

入ってきてきた客に、
仕事に戻ろうと、二人の机から離れようとしたら、

ぎゅっとリュリが俺の腕をつかんだ。

「--ホント力がつよいな。
 あれ、「チガウ」から。」

呆れたように、よく見ろよ。といってて手を放した。


そんなこと言われても・・・
でも確かに言われてみると、うっすら片足が消えて見えた。

なるほど、よく見るようにしよう。





二人はあっさりと、
「じゃぁ、今度『来たら』また顔見に来るよ。」
「その時まで、生きていたらいいな」

普通にお会計をして
この店を後にした。

従業員(特に女性)から、あのイケメン二人は知り合いかと問い詰められたが、
言葉を濁しておいた。

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