恋いトビ。〜Teacher,teach me ?〜
「ククッ」
頭上から聞こえたのは予想もしていなかった笑い声。
お腹を抱えて楽しそうに笑うわけでもなく、頬を緩ませて嬉しそうに笑うわけでもなく。
何だか嫌味たーっぷりって感じの皮肉っぽい笑い。
そんな彼の様子にだんだんと怒りの感情が沸き上がってくる。
「バンジージャンプは18歳未満は保護者の同意が必要だからな、飛びたかったら親と来な」
そう言って頭をポンポンっと叩いてきた。
それが子ども扱いされているようで、無性に腹が立ってきて、っ……イライラする。
「飛びたくありません!!」
さっきまで何で言葉にできなかったのかが不思議なくらい、私は声を張り上げていた。
その場に勢いよく立ち上がり、凄い剣幕で彼に詰め寄る。
その拍子に地面に落ちてしまったペットボトルが、コロコロと転がって彼の足で止まった。
屈んだ彼はそれを拾い上げ、
「あっ……」
当たり前のように、そのペットボトルの水を飲み始めた。
ちょっ、ちょっと!!
それ、私が飲んでいたやつなんですけど。