ツンデレ王子とアリス


「ねぇ、楠原。教科書見せて」


隣に座っている湊崎さんが声をかけてきた。


…頼むから話しかけないでください…

「どうぞ…」

「どうも」

私は教科書を貸し、すぐにノートに黒板の字を書き始めた。


授業中にもかかわらず女子たちの視線が私に降り注ぐ。


痛いほどの視線を感じながらも、私はがんばって黒板の字を書く。


頼むから視線がやんでほしい…






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