自称彼氏と自傷彼女。
「あ、俺が取ってくるよ」
「え、でも悪いよ。」
「彼氏なんだから頼んなさい。」
「え、彼氏じゃないよ。」
彼はいつまであたしの自称彼氏で居るつもりでしょうか。嫌でもないけどね。
…別に嬉しい訳でもないけど。
なんなんでしょうかこの気持ち。自分でもわかりません。
「千里」
「ん?」
「…呼んだだけ。」
「何それ可愛い」
千里はそう言うとニコニコしながらあたしを一瞬だけ抱き締めて、屋上から出ていった。
先生に見付からないことを祈ろう。
「はぁ…」
色んな事があったな。ほんと。