誰よりも、好きでした。





それは、まきとみきのところへ行こうと
机を立ったときだった。


私の前を通り過ぎた男の子。


一瞬見ただけなのに
私の胸が高鳴った。


ハートビート
…いや、ふざけてる場合じゃない。
胸の鼓動がおかしいほどはやくなる。


私の目線に気付いたのか、
彼が私の方を向いた。


そして、私の胸が
もっとはやくなると同時に、
彼と目があった。


だが、彼はすぐに目を逸らして
私の前を通り過ぎた。


だが、それからも胸の鼓動は
おさまらなかった。




< 10 / 15 >

この作品をシェア

pagetop