ワケあり!
夏休みも泊まり込みで、広井ウォッチングができる口実だというのに、ボスは複雑な顔だ。
まぁ、ボスサイドのお家事情で、チョウを巻き込むのがいやなのかもしれない。
しかし、なぜ彼がそんなことを言いだすのか。
そう考えて。
昨日の、将を思い出した。
分かった、と言った彼。
将なりに考えて、その結論を出したのか。
「ボスも、その方がいいと思いますか?」
事実以外、コメントしようとしないボスに、絹は聞いてみた。
反対するなら、もっと表情が険しいはずだ。
だが、賛成というにはテンションが低い。
「セキュリティだけなら、うちでもそう変わらないが…いかんせん人手が足りない」
微妙な返事だった。
この家には、見えないセキュリティが沢山ある。
しかし、それだけでは絹の安全は、万全ではないと言いたいのだろう。
夏休み中、一歩も外に出ずに、家にこもっていれば、話は別だ。
「広井家の方が、ボスも楽しいですよね…分かりました、準備します」
だが、この家に彼女がいない方がきっと、ボスや島村の仕事がはかどるのは間違いないだろう。
ついでに、いい映像もお届けできるわけだ。
一石二鳥なら、ためらう理由などない。
ただ。
ボスが、その事実にはしゃがなくなってしまったのが――とても、気になる。
まぁ、ボスサイドのお家事情で、チョウを巻き込むのがいやなのかもしれない。
しかし、なぜ彼がそんなことを言いだすのか。
そう考えて。
昨日の、将を思い出した。
分かった、と言った彼。
将なりに考えて、その結論を出したのか。
「ボスも、その方がいいと思いますか?」
事実以外、コメントしようとしないボスに、絹は聞いてみた。
反対するなら、もっと表情が険しいはずだ。
だが、賛成というにはテンションが低い。
「セキュリティだけなら、うちでもそう変わらないが…いかんせん人手が足りない」
微妙な返事だった。
この家には、見えないセキュリティが沢山ある。
しかし、それだけでは絹の安全は、万全ではないと言いたいのだろう。
夏休み中、一歩も外に出ずに、家にこもっていれば、話は別だ。
「広井家の方が、ボスも楽しいですよね…分かりました、準備します」
だが、この家に彼女がいない方がきっと、ボスや島村の仕事がはかどるのは間違いないだろう。
ついでに、いい映像もお届けできるわけだ。
一石二鳥なら、ためらう理由などない。
ただ。
ボスが、その事実にはしゃがなくなってしまったのが――とても、気になる。