†箱庭†~ブロックルーム『1229』~
「まぁ。確かにそうだが……。いちいち来客のご機嫌取りもしてられないな。」
そう言うと、私の顔をのぞき込んだ。
綺麗な瞳が目の前でさらに輝いたようにみえる。
顔そんなに近づけないでよ…!心臓壊れちゃう!
たぶん私の顔は、真っ赤になっているであろう…誰だってこんなかっこいい人の顔が近づいてきたら緊張する!……よね?それに加え私はいい男が苦手なんだから……
私のそんな気持ちを知ってか知らずか、彼の右口端がにやりと上がる。
その瞬間彼の口なんて見えなくなり……
代わりに私の目の前にはドアップになった彼の閉じた瞳。
彼の唇は……
私の唇と重なっていた。