†箱庭†~ブロックルーム『1229』~
約束
「………!!!」
どんっ
いきなりのキスと、唇の痛みに思わず彼を突き飛ばし更に混乱した私は唇を無意識に拭う。
唇が切れているのだろう……手に少し血がついている。
「っにすんのよ!!さっき初対面って話したばっかりじゃない!!いきなり……こんな………ひどすぎる…!」
もうなにがなんだかわからなくて、涙がにじみ出る。
「……お前。まさか…まだ子供か…?」
低かった声がかすかに上擦る。突き飛ばされたままの彼は、先ほどまでの態度とは変わり呆然とした表情で私を見つめる。
「みんなで私の事子供あつかいしないでよ!私は―――」
高校生 と言いかけて言葉をつまらせる。
高校生もまだ子供だっけ?
とりあえずそんなことはどうでもいい。
「私のファーストキス返してよ!!このっ―――
へたくそ!!」
私の怒りは最高潮。