First Kiss



次の日…
あたしは、返事を返さなくてもメールを送ってくる有くんにうんざりしていた。



そんな中、2〜3時間おきくらいで送られてくる中島先輩からのメールが、あたしの癒しだった。





夕方になっていくにつれて、有くんからの「付き合ってよ」メールが増えていく。



あまりのしつこさに、あたしはもう溜め息すら出なくなった。



とりあえずこっちもしつこく断り続ける。






夕方、あたしは舞奈としていた買い物を終えて、一人帰ろうとしていた。



最寄り駅から家まで、歩いて15分。

舞奈と買い物をしていた二つ隣の駅からずっとついてくる人がいた。



(方向が一緒なのかな?)



そう思いながら、曲がり角を曲がる時にちらっと横目で後ろを見た。



(え…?いまのって…)


一瞬見ただけなのに分かってしまった…

真っ黒な髪に長身。
整った顔。



(有くん…?)



*
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