First Kiss
抱き締められたり、抱き締めたりを繰り返していた。
どんどん顔の距離も近くなる。
そして柚居が口を開く。
『……チュー…する?』
その言葉を聞いたあたしは、自分から柚居の唇に自分の唇を重ねていた。
これが柚居とのファーストキス。
ほんとのファーストキスは中学の時にしていた。
軽くチュッて口付けるやつ…。
でもあたしは、このキスを……柚居とのキスをファーストキスだと思いたかった。
好き…。
気持ちがどんどん溢れてくる。
息をしようと、唇をほんの少し離して口を開ける。
するとそのまま柚居に唇を押しつけられた。
『んっ……!!』
少し開けていた口から、生暖かい…柔らかいものが入ってきた。
(…舌?!)
*