First Kiss



日付が変わるころ…

あたしは舞奈に電話していた。




やっぱりこういう時に頼ってしまう親友……舞奈はあたしにとって大事な友達。








舞奈への電話で、全てを話した。


説明するために1つ1つ思い出しながら話す。










ぽたっ………





膝の上に水が落ちた。









(な…みだ…?)





思い出しながら話しているうちに、だんだんと実感が湧いてきて自分でも気づかない内に、あたしは涙を流していた…。











『ぐずっ……うぅ…』



一度流れだした涙はなかなか止まらなくて、あたしは舞奈への電話を繋げたまま、泣きじゃくった。














「…柚芽。泣きたいだけ泣いていいよ。ちゃんとあたしが聞いててあげる。柚芽が今流してる涙の分だけ、あんたは柚居くんが好きだったんだよ…。あたしが、柚芽の気持ち…ちゃんと聞いておくから。」






舞奈の言葉を聞いて余計に涙が溢れだす。




そして、あたしは明け方近くまで舞奈と電話を繋げていた。



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