First Kiss
「おーい。何ぼけっとしてんだよ?」
『…潤。』
あたしは、後ろから声をかけてきた潤の方を見て相談してみた。
元カレ…柚居のこと。
柚居とは別れてからも、会うとキスをすること。
今、祥太に告白されたこと。
潤のことは信用してる。
口も堅いし、相談するとちゃんと話を聞いてくれるから。
「完全な一方通行だな。」
『うん…。』
陽海→祥太→あたし→柚居→???
というように、みんな完全な一方通行…。
「元カレは辞めとけ」
潤は手を顔の横でパタパタさせながら言った。
(…やっぱり辞めたほうがいいのかな…?)
と思いながらも、そんな簡単に辞められるほど、あたしの想いは弱くない…。と考えるところもある。
「元には戻らないんだろ?なのにこのまま行くつもりか?」
『う……』
潤の言葉にあたしは何も言えなかった。
あたしだってこれ以上、柚居とずるずる曖昧な関係を続けたいわけじゃない。
はっきりさせたい。
そしてあたしはこの後、最悪な行動をとってしまった。
*