心から恋してる




迷いなく答えた。



正直な、自分の本当の気持ち。




「……あぁ。好きだよ、夏帆のこと」



ちょうどランプが消えた。

朝8時。



「終わったの!?姉ちゃんの病気、治ったの!?」


顔色が急に明るくなって、俺に尋ねたけど…。


何も答えることができない。



手術室から出てくる人皆が、難しい顔をしていた。




「…あ、ずっとまってたのね」


津川先生が疲れきった顔で笑顔を見せた。
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