心から恋してる
自然に、さっきの苦しさが治まってきた。
酸素マスクを外し、
自分の口で。
「………あたし…死にたくない…、生きたい…。
だから、移植手術を受けて、また奏くんに会いたい…」
「うん」
「もし治って、また奏くん……に会えたら、あたし…言ってもいい?…好きって…」
「…今、言ってくれないの?」
「うん。だめ…。あたしが治ったら、いい?」
「…うん。待ってるから、治るの。
大丈夫、夏帆なら。俺がついてるから」