踏みにじられた生命~紅い菊の伝説1~
魔鈴は疾風のごとく車の流れを交わしていく。その後を美里のバイクが追っていく。八十キロ近くスピードを出しているバイクに追いつかれることなく魔鈴は走り続けた。魔鈴の速度は落ちることがなかった。
魔鈴を見失いまいと美里は視線を道路に近い高さに固定していた。周囲を走り車などお構いなしに走った。
不意に左右を走っている車の速度が落ちてきていることに美里は気づいた。視線をあげると信号機が『赤』に替わっていた。
周囲の車が泊まり始めていく。だが、魔鈴は停まることなく、交差点に飛び込んでいく。 美里は意を決したようにギヤを一段落とし、エンジンにトルクを与える。
タコメーターの針が一気にレッドゾーンに達する。エンジンの咆哮が辺りに響く。スロットルを一気に開く。
すぐさま美里はギヤを元に戻し再びスロットルを開ける。
バイクの前輪が浮き上がり交差点に飛び込んでいく。左右の車が挟み込むように走り出す。その流れを断つように美里のバイクが走り抜ける。
急ブレーキの音が幾つも左右から聞こえてくる。その場に止まれる車もあれば、流されていく車もある。
そして、車の接触する音があちこちで響き渡る。
数台のパトカーが一斉に美しが丘署から飛び出していく。佐枝の通報にいち早く警察が反応したのだ。
パトカーは走り去った美里のバイクを追尾する。
国道に入って少し余裕が出てきたのか、加瀬の神経は車の制御から美鈴の太ももを撫でる左手に移っていく。自然と車の速度は落ち、周囲と同じ巡航速度になる。
美鈴は体を捻って加瀬の左手から逃れようとする。しかし、加瀬の左手はそれを許さず、逃れようとする太ももを抑えつけ、ゆっくりと上の方に動いていく。
魔鈴を見失いまいと美里は視線を道路に近い高さに固定していた。周囲を走り車などお構いなしに走った。
不意に左右を走っている車の速度が落ちてきていることに美里は気づいた。視線をあげると信号機が『赤』に替わっていた。
周囲の車が泊まり始めていく。だが、魔鈴は停まることなく、交差点に飛び込んでいく。 美里は意を決したようにギヤを一段落とし、エンジンにトルクを与える。
タコメーターの針が一気にレッドゾーンに達する。エンジンの咆哮が辺りに響く。スロットルを一気に開く。
すぐさま美里はギヤを元に戻し再びスロットルを開ける。
バイクの前輪が浮き上がり交差点に飛び込んでいく。左右の車が挟み込むように走り出す。その流れを断つように美里のバイクが走り抜ける。
急ブレーキの音が幾つも左右から聞こえてくる。その場に止まれる車もあれば、流されていく車もある。
そして、車の接触する音があちこちで響き渡る。
数台のパトカーが一斉に美しが丘署から飛び出していく。佐枝の通報にいち早く警察が反応したのだ。
パトカーは走り去った美里のバイクを追尾する。
国道に入って少し余裕が出てきたのか、加瀬の神経は車の制御から美鈴の太ももを撫でる左手に移っていく。自然と車の速度は落ち、周囲と同じ巡航速度になる。
美鈴は体を捻って加瀬の左手から逃れようとする。しかし、加瀬の左手はそれを許さず、逃れようとする太ももを抑えつけ、ゆっくりと上の方に動いていく。