瞳の奥のジェラシー
勉強
「和明…!分かんないっ!」


「いくらでも説明するよ。
可愛い姉貴のためなら。」


そう言う弟、和明の眼鏡の奥から覗く瞳は子犬のようで…目を奪われた。

「姉貴。もう解けるでしょ?
散々教えたんだから。」

数学が苦手な私に、早く解くように急かしてくる。
普段は可愛いのに、ドSなんだから…


「解けたら貸して?見てやるよ。」

問題を見てもらっている間も、弟に見とれていた。
時々、指で眼鏡のフレームを押し上げる仕草が、やけに色っぽく見えた。


「惜しいよ、姉貴。計算ミスしてる。これじゃ明日の塾の面接、受からないぞ?いくらバイトだからって。
英語は完璧なのに、もったいない。」

和明に言われ慣れてるからこそ、悔しかった。


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