ちかくてとおいキミ。
学校の近くにバイクを停めて
学校に向かう。
暑い。溶けそう。
ちなみに今は夏。
真夏だ。
私は夏が大嫌い。
暑いし汗かくし。良いとこなんて無いと思う。
自分の名前に「夏」が入ってるってだけで泣きたくなる。
ゆたは隣でシャツの襟を掴んでパタパタしながら
「あちー。死ぬー。」
を繰り返している。
「黙れ。暑いと思うから暑いんだよ。」
ゆたを睨みながら私は言った。
するとゆたは
「ちぃも暑くて溶けそうーとか思ってるんだろ?」
くっ…エスパーめ。
「脱げば良いのに。あ、脱がしてあげようか?」
ニヤニヤしながらゆたは手を伸ばしてきた
「ちーちゃん!ゆーた!」
うしろを振り向くと
ゆたの親友の
仲井 祥*ナカイ ショウ*
が笑顔でこっちに向かってくる。
「よー!今日もラブラブしちゃってー」
いつも通りの
金髪坊主のくせに
爽やかな笑顔で
アホな事を言ってきた。
「「やめて。冗談でもキツイ。」」
私とゆたの声が綺麗にハモる。