ちかくてとおいキミ。
3人で話しながら学校に向かい、靴を上履きに履き替えて教室へ歩く。
「キャー!結太くんと祥くんだ!」
「今日もかっこいいー!」
無駄に顔が整っているこいつらと歩いてると、女子の黄色い声を一緒に浴びなきゃいけない。
まぁ、慣れたけど。
「じゃあちーちゃんあとでねー!」
「あ、待て。ちぃ」
私の教室の入り口に着いて
笑顔で手を振る祥くんの横からゆたは私の髪の毛を手ですいた
「髪。はねてた」
「「キャー!」」
あぁ、もう。うるさい。
「ありがと。ほらもう行け!」
私がしっしっとやると
二人は自分達の教室へ向かって行った。
ゆたと祥くんは同じクラスで1ーA。そして私は1ーC。
「あ!千夏おはよー」
黒くてサラサラな腰まである綺麗な髪
少し着崩した制服からは細い腕と足がスラリと伸びている
容姿端麗な上に頭も良い
完璧な彼女は
佐藤 愛弓*サトウ アユミ*
「あゆおはよー。今日は早いね」
「だって昨日賢二がさー…」
あゆには4歳年上の賢二さんというイケメンな彼氏がいる。
精神的に大人なあゆと子供な賢二さんはたまに親子に見える時があるけど
互いに愛し合っていていつも幸せそう。