俺様の運命の女神


「あらあら、この部屋…エアコン壊れてるのかしら~?」

「諒……アン…タ……」


腹を抱えて笑う……姉貴。

……俺、何か変な事言ったか?


「諒くん、サラッと言えるなんて凄いな」

「はぁ?」


サラッとって何の事だ?

………意味分かんねぇし。

彼女に視線を移すと、

顔を真っ赤に染めて俯いてしまった。


一体、何だって言うんだ??



夕方、陽平さんの車で花火会場へと向かった。

浴衣を着たコイツは、

女の事が良く分からない俺が見ても“可愛い”部類だと思う。


すれ違う男共がコイツをチラチラ見てる気がする。


それに、コイツを目の前にすると…

すれ違う浴衣姿の女がかすんで見えるんだ。


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