俺様の運命の女神
事の次第を彼女から詳しく聞いた。
告白してくる男は、良く行く書店の店員らしく、
最近毎日のように家の近所で待ち伏せしているという。
俺が昨日見たのもそれだったらしい。
「断っても断っても告白してくるんです」
彼女は深い溜息をついて…俺を見る。
ヤバい……告白って。
こんな事もあるんだったな。
コイツが俺以外の男を好きにならないか…。
そればかり気にしていたが、
男の方から寄って来る事もあるんだった。
完全に盲点だったな。
俺は彼女の言葉で一瞬にして危機感を覚えた。
「暫くは美冬と帰れ…な?アイツには俺から話してやるから。アイツんちの車で送り迎えをして貰え」
「えっ……でも………」
彼女は躊躇っているが、
今はそんなことはどうでもいい。
今はあの男との距離を保つ方が大事だ。