俺様の運命の女神
すると、
不安そうな表情を浮かべた彼女が姿を現した。
ドアを開けながら辺りをキョロキョロして。
「はよ」
「おはようございます。すみません…先輩。朝早くから…」
何度もペコペコと頭を下げる彼女に…
「いいって。それよか、早く行くぞ?」
「あっ、はい」
彼女が慌ててドアに施錠し…
「すみません、行きましょう」
無理に空元気を装う。
俺はそんな彼女の手を握り…
「せ、先輩!?」
「こうの方がそれっぽくねぇ?」
「あっ……そうですね…」
「だろ?んじゃあ、行くか?」
「はい」
俺は彼女の手をギュッと握り、
周りを注意しながら学校へと向かった。