俺様の運命の女神
ふと、左腕に冷たい感覚を感じ目を覚ますと、
点滴筒の三方活栓から薬を注入されていた。
「あっ、起こしちゃいました?」
「……いえ」
「彼女、余程心配なんですね?ずっと手を握られてましたよ」
「へ?」
看護師の視線の先、
俺の右手の方へ視線を移すと…
!!!!!!!!
彼女が俺の手を握りしめ眠っていた。
「すみませんけど、そろそろ時間も時間なんで…。可哀想だけど起こして下さいね?」
そう言い残し、ドアの向こうへ消えて行った。
時計を見ると、19時35分。
はっ!?もう、こんな時間……。
夕食をまだ取り終えてない俺のベッドテーブルの上には
質素な軽食が置かれていた。