俺様の運命の女神


翌日から―――。


授業を終えた彼女は毎日病室に姿を見せる。


「先輩、他には何か?」

「……毎日“他には何か?”って、お前そればかりな?」

「へ?だって、して欲しい事なんて分からないですから」


キョトンとする彼女にある疑問が湧く。

この毎日同じやりとりは、

ケガをさせた事への罪滅ぼし?

それとも動きづらい俺への奉仕精神?

或いは、俺を“男”としての“好き”という感情からなのか?

最後の答えであって欲しいと思いながら。

きっと違うんだろう……と思ってしまう。



どうしたら、彼女の心を手に入れられるんだ?

どうしたら……俺を好きにさせられるんだ?


俺はそればかり考えていた。


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