俺様の運命の女神
スタスタ歩く風果に追いつき、
「おい、風果」
何も無かったかのように振り向く彼女。
「先輩、もういいんですか?さっきの彼女…」
「ん?あっ……あぁ」
「お付き合いするんですか?」
「え?……するワケねぇだろ」
「どうしてです?さっきの子、清楚そうで綺麗でしたよ?」
「俺の好みじゃねぇ」
「………そうですか」
何か俺、気に障る事言ったか?
彼女の態度に少し刺々しさを感じた。
自宅が同じ方向というのもあって、
一緒に歩くが、いつもより会話が弾まない。
まぁ、元々お互いにお喋りな方ではないが。
彼女は目も合わせず、スタスタ歩く。
そんな彼女の後ろ姿を眺めながら
自宅へと向かった。