俺様の運命の女神
震えるような手つきで抱きついて来た。
「ごめんなさい……」
「風果が謝ることじゃない。俺のせいだから。……ごめんな?」
「ううん…」
俺は優しく抱きしめ、彼女の頭をそっと撫でた。
そして、
彼女から詳しい事情を聞くと…。
先日の日曜の学園デートの帰りを見られたらしい。
そして、俺らを付けて彼女のアパートへ。
そこで……、
俺が風果にキスをしたのを目撃したらしく、
風果に怒りの矛先が向いたという。
そんな事も知らず……俺は……。
「暫くはここにいろ。彬の親には母さんが話すらしい。今後の事は2人で考えよう……な?」
「……はい」
涙がつたう頬を指先で拭って、
俺は痛みに震える彼女にそっと口づけた。
『彼女を守る』と……誓いの口づけを。