俺様の運命の女神


「俺、理事長の息子で生徒会役員の久世の親友なんだ。だからこっそり入れるってワケ」

「そうなんですか…。昨日も今日も鍵が掛かってたのに中に人がいたので、驚きました。」

「そうか。わるかったな」

「いえ…」


女はドアを確認すると、くるっと向きを変えカウンターへと戻って行った。


!!!!!

この匂い……!?

女が立ち去った後、微かに甘い花の香りがした。

昨日と同じ香りだ。

ってことは、昨日のあの香りもあの女ってことか。

俺はまた1つ謎が解け、フッと笑みが零れた。

女は言葉通り、荷物をまとめて帰って行った。

俺も生徒会室へと―――。



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