イチゴみるく~甘酸っぱい恋物語~

運命

「ケホッケホケホッ… ハァハァ…」

激しい咳で目覚めた…

ど…どうして私はこんなところにいるんだろう…

白い壁に白い床……もしかして、病院?!

「柚未乃ちゃん、起きた?」

「はい…ケホッケホッッ…」

私は、ゆっくり起きようとした。

だが、目の前がクルクル回って…そのままベッドに…

「かなり、きつそうだね…」

「いえ…そんなことはないですよ…ケホッケホッッ」

この人は、日向さんじゃなくて、私の担当医の空野先生。

「お母さんとお父さん、さっきここに来たんだよ。
柚未乃ちゃんがって言ったら、ちょうどそっちに用事が 
できたんで戻りますって言ってね…」

「で、なんでもう行っちゃったんですか?
普通は、起こしません? 先生…ケホッ…」

「それが、寝てるから起こさないでってお母さんがね。」

起こしても良かったのに…

「それと…」

それとってなんのこと…?

「半年くらい、フランスに出張だからって伝えといて下さいってさ。
その間柚未乃をお願いしますってさ。
お願いされちゃった☆」

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