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「あとは二人の方がいいじゃない」
玄太郎はそう言って、どこかへ行った。
隆一はしゃべろうと思ったがなかなか言葉にならない。口を少し動かすが、声が出ない。
彩乃がこちらを見ている。隆一は口を閉じたままじっとしていた。
……沈黙。
ここでしっかり彩乃に思いを伝えなければならないのだ。そんなことは分かっているが、言葉も見つかなければ、のどから声も出そうにない。
「……あの」
何とか絞り出した声は蚊の鳴くような声。彩乃に届いただろうか。
「何?」
なんとか聞こえたようだ。
「……いや、あの」
隆一は手をあげて、頭をかく。顔を下に向けた。そこから先の言葉がつまってしまう。このまま何も言わずに消えてしまいたいと思う。隆一は顔をゆっくりと上げると、彩乃がじっとこちらを見つめている。
きれいになったなあ、彩乃は。
全然、別のことが頭に浮かんだ。これだけ努力をしたのは隆一のためなのだ。じっとして、何か話すのを待っているのも、隆一のためにしてくれている。そう考えるとせつない気持ちになり、彩乃に対する今までのことが、なんと愚かな行為だろうと思う。罪悪感が胸につきささる。
「……彩乃……、ごめん」
玄太郎はそう言って、どこかへ行った。
隆一はしゃべろうと思ったがなかなか言葉にならない。口を少し動かすが、声が出ない。
彩乃がこちらを見ている。隆一は口を閉じたままじっとしていた。
……沈黙。
ここでしっかり彩乃に思いを伝えなければならないのだ。そんなことは分かっているが、言葉も見つかなければ、のどから声も出そうにない。
「……あの」
何とか絞り出した声は蚊の鳴くような声。彩乃に届いただろうか。
「何?」
なんとか聞こえたようだ。
「……いや、あの」
隆一は手をあげて、頭をかく。顔を下に向けた。そこから先の言葉がつまってしまう。このまま何も言わずに消えてしまいたいと思う。隆一は顔をゆっくりと上げると、彩乃がじっとこちらを見つめている。
きれいになったなあ、彩乃は。
全然、別のことが頭に浮かんだ。これだけ努力をしたのは隆一のためなのだ。じっとして、何か話すのを待っているのも、隆一のためにしてくれている。そう考えるとせつない気持ちになり、彩乃に対する今までのことが、なんと愚かな行為だろうと思う。罪悪感が胸につきささる。
「……彩乃……、ごめん」