アクセサリー
店内は混んでいる。むわっとする暖房と人の熱のせいでかなり暖かい。混んではいたが空いている席もあった。
カウンターに並んで、隆一はアメリカンを注文した。彩乃はキャラメル・ラテを注文した。差し出された熱い紙コップを両手でしっかり握って、冷たい手を温めた。
「誕生日いつだっけ?」
空いている席に座って、しばらくすると隆一がそっけなく聞いた。
「十二月二十四日だよ」
そう言って、彩乃はキャラメル・ラテを口につける。
「イブじゃん」
隆一は背もたれにもたれかかった。
「うん」
彩乃と隆一はしばらく黙ったままだった。
「あのさ……」
隆一は神妙な顔つきになり、身を乗り出す。彩乃の方を向く。
「愛って何だと思う?」
「愛?」
愛って何? そんなこと急に聞かれても分からない。
愛って何だろう?
答えなんてあるのだろうか?
彩乃は黙ったまま、考える。
「……その人の好きなところも嫌なところもすべて受け入れて、認めること?」
彩乃はゆっくりとそう言った。彩乃はよく分からないが、そう思う。
「へえ……」
「例えばだけど……、〝恋は春の暖かさ〟で〝愛は冬の暖かさ〟じゃないかな」
「詩人みたいだね」
隆一はアメリカンの残りを飲みほした。ふう、と一息つく。
カウンターに並んで、隆一はアメリカンを注文した。彩乃はキャラメル・ラテを注文した。差し出された熱い紙コップを両手でしっかり握って、冷たい手を温めた。
「誕生日いつだっけ?」
空いている席に座って、しばらくすると隆一がそっけなく聞いた。
「十二月二十四日だよ」
そう言って、彩乃はキャラメル・ラテを口につける。
「イブじゃん」
隆一は背もたれにもたれかかった。
「うん」
彩乃と隆一はしばらく黙ったままだった。
「あのさ……」
隆一は神妙な顔つきになり、身を乗り出す。彩乃の方を向く。
「愛って何だと思う?」
「愛?」
愛って何? そんなこと急に聞かれても分からない。
愛って何だろう?
答えなんてあるのだろうか?
彩乃は黙ったまま、考える。
「……その人の好きなところも嫌なところもすべて受け入れて、認めること?」
彩乃はゆっくりとそう言った。彩乃はよく分からないが、そう思う。
「へえ……」
「例えばだけど……、〝恋は春の暖かさ〟で〝愛は冬の暖かさ〟じゃないかな」
「詩人みたいだね」
隆一はアメリカンの残りを飲みほした。ふう、と一息つく。