ぴゅあロード、myりずむ
キョウダイ
その後、笑って架宮耶の家を出た。
家に帰ってただいまと言ってもなにも帰ってこない。
リビングに行くと1枚の置き手紙。
『お買い物行ってくるわね。5時ぐらいに帰るからね。』
いま。4時30分。
お母さんの置き手紙からは、
『思う存分泣きなさい』
と、あたしにはとれた。
お母さんがそんな思いで書いているはずがないのは分かってる。
でも。なにかが込み上げてきて吐きそうになった。
静まり返ったリビングであたしの泣き声が響く。
その場であたしは泣き崩れた。
一人が実ればあとのコはみのらない。当たり前だ。
恋は、甘酸っぱいなんてものじゃない。
甘ったるいかとっても苦いか。
しばらく泣いてると
「たっだいまー」
と。明るい声がした。
お姉ちゃんだ。