キミと出逢えたキセキ

いやいやいやいや こっちのせりふです。って感じ。

「いやいやいや たっくんが真似したんでしょぉ」


そういえば・・・・
思い当たることがあった。


この前の体育でサッカーをしたあと わたしがいつも通りシーブリーズを使っていると、
たっくんが近寄ってきて

「俺にもかしてー」

って言ってきたから わたしは普通に貸してあげた。
それを使いながら たっくんは

「俺もシーブリーズほしいなぁ かおっかなぁ」

と言っていた。

「かえばいいじゃぁん」

と 言ってその場は終わった。

つまり わたしのほうが先に持っていたわけで後から買ったのはたっくんの方だ。
イコール マネしたのはたっくんの方だ。


うん。
そんな結論が出た。

「おーい お前なにかたまってんのー」

そんなたっくんの声で我に返る。

「あ ごめんごめん なんでもないない」




しばらくして たっくんは廊下に出ていった。
その直後 わたしはたっくんに廊下に呼ばれる。

「なにー???」

そう言いながら、たっくんの方へとむかった。

たっくんの表情がいつもと違う。
真剣な顔をしながら、わたしの方をまっすぐみつめてこう言った。

「お前さ・・・ 好きな人誰なの??? 何で俺にだけ教えてくれないの?」

と真顔で聞かれた。

そういえば たっくんに何回か好きな人のことを聞かれていた。
でも わたしが答えられるはずかない。

答えたら 告白になってしまうから。

わたしは 言葉に詰まってしまった。
まだ たっくんを好きになって1ヶ月しか経ってない。
告白なんて早すぎる。

でも 今って超イイタイミングなんじゃないの??
そうやって 自問自答ばっかり。


気づくと たっくんと2人で廊下を歩いていた。
わたしの前を歩くたっくんは足が細くてサッカー部という感じをもろに出していた。


そして 自然に出てきた言葉。
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