キミと出逢えたキセキ
わたしの顔は、また赤くなってしまった。
自覚できるほどだ。
「さみー あ お前タオル持ってんじゃん 俺に貸してよ」
「だめだめだめ これさっき汗ふいたやつだもん」
たっくんがそんなこと言ってくるなんて・・・・
めずらしいなぁ。
と そんなことを思っていた瞬間。
「なんだよぉ お前俺のこと嫌いなのかよぉ」
と言い、わたしの左の頬に綺麗でまっすぐな人差し指が伸びてきて触れた。
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ツンツンってなった。
は。
ええええええええええええ。
びっくりした。
10月で気温が下がってきて冷たくなっていた私の頬は、たっくんが触れた瞬間
そこからどんどん熱を帯びていく。
「まじさむい ほら 俺の手さわってみ???」
そう言われ 一瞬迷った。
でもでも たっくんだって、わたしのほっぺた ツンツンしたんだから手ぐらい触ってみてもいいよね???
そんなことを自問自答しながら、たっくんの左手の上に自分の右手を重ねた。
心臓なんてものは、爆発しそうでやばい。
たっくんの手は、ほんとに冷たかった。
でも なぜかあったかいものも感じた。
「たっくん 手つめたすぎ」
「たぶん 心があったかいからだろーな 笑」
そんなことをしていたら、すぐバス停に着いてしまった。
バス停のバカ。
もっと遠くにあれば、もっと一緒にいられるのに。
そんなことを思いながら、バス停でたっくんにばいばいする。
「じゃあ 返事 明日ね???」
「おぅ またなっ」
そう言って たっくんは近くにいた友だちと帰って行った。
その時 塾があったことを思い出した。
ああああああああああああ。
しかも 今日テストじゃん。
なにしてんだ 自分。
あ そういえば 明日って秋の1日総合。
ま そのほうが同じ空間にいる時間が少ないから、いっか。
今までのことを頭でリピートしながら
家に帰って行った。