キミと出逢えたキセキ

「結愛 あんた 地震きをつけなさいよ」

いやいや あなたもね 笑

それから家に帰ると、家の中までひっくりかえっていた。

「結愛 だいじょうぶだった!? 心配したよー」

お母さんがそんなことを言って駆け寄ってきた。
どうやら あの地震のあと、葵たちの保育園もお迎えの連絡が入りすぐに帰ってきたみたい。
お父さんも仕事を早く終え、いつもより早く帰ってきていた。

「あおー あずー だいじょぶだった??」

「ゆあー 怖かったよー ぐらぐらしてたの。 みんな泣いてたよー」

そりゃそうだろ。
中学生でもあんなにびっくりするんだから、保育園児が泣かないはずがない。

それから、ずっと心配していたチョコたちのもとへ。

「チョコー ココアー 大丈夫だった!? ごめんね びっくりしたよね」

2匹は、わたしのところへ来てひざのうえに乗るとペロペロとわたしの頬をなめた。
どうやらかなり不安だったみたい。


とりあえず家族全員無事で良かった。
そう思った。

福島の方は大変なことになっているらしく、原発事故などがおこっているようだった。
今年の夏は電力不足にみまわれるらしい。

それから、日本中は節電節電と言うようになり日本中が意識しだした。
計画停電というのも行われ、電力不足を回避するためには仕方ないことだった。

あの大都会の東京の渋谷が真っ暗になったと聞いた時は、ビックリした。
新潟でも行われるのかな。


とりあえず今日の夜は家族全員で同じ部屋で寝ることにした。
チョコたちも一緒。


夜中にも余震は来た。
長野の方で、また大きな地震が起こったようだった。

ねぼけててよくわからなかったけど、カタカタとたながゆれていたのが分かった。
怖くて、ふとんにもぐりこんだ。

次の日。
朝一番に連絡網が回ってきた。

計画停電の影響を考え、学校を午後からにするということだった。
お母さんたちは仕事だし、葵たちは保育園に行くし、結局家にはわたしとチョコたちだけ。

テレビは常につけておかないとだ。
緊急地震速報がなったら、外に出ようと思った。

もちろん、地震は来た。
いそいで、地震速報がなった瞬間に外へ出たからセーフ。

チョコたちのところを離れることはできない。
学校へ行ってる間、心配だな。
ごめんね。

早く春休みになればいいのに・・・

テレビは、それから1週間 地震以外の内容のものはやることがなかった。

2週間もたつとだいぶおちついてきた。
そのまま学校は春休みとなった。


もちろん、そのままたっくんともお別れ。
1年生のクラスメンバーともお別れとなった。

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