キミと出逢えたキセキ
第三章

① 新学期


春休みは、あっというまに終わってしまった。
桜は綺麗に咲きそろい、もうすでに散り始めているものもある。
寒かった冬から、新しい季節が見え始めた瞬間だった。

今日は、クラス発表の日。
春休み 短かったなぁ。

実は、このあと塾のテスト。
新学期のクラス替えのためなの。

もちろん、勉強なんか全然してないよ。
たっくんと玲奈が付き合ってることをまだちゃんと受け入れられてなかったから。

相変わらずあの2人は仲良し。
2人で一緒に帰ってる姿とか、ウワサだとたっくんが玲奈の家まで送って行ったとか。
家 反対側なのにさぁ。
そこまでして一緒にいたいんだって、正直落ち込む。


玄関前には、もうたくさんの生徒が集まっていた。
みんななんだか落ち着かない様子。

先生が前の方に出てきて、説明した後玄関のとびらが開けられた。
正面の壁には、6クラス分のクラスメンバーが貼り出されている。

みんな一斉にその紙の前へと集まる。
わたしも綺姫と結衣と3人で見に行った。

まず最初に見たのは1組のクラス表。

あ あった。
いともかんたんに自分の名前を見つけてしまった。

わぁ 仲良しな子がいっぱいいる。
ラッキー♫

男子は・・・・

え。。。
一瞬呼吸が出来なくなった。

だって。
佐藤拓己の文字があったから。
同じクラスなんだ。 またか。
てか 何でよりによって同じクラスなんだよ。

先生たち うちらの関係分かってよ。
と 言っても無理だよね。

綺姫は6組、結衣は4組。
奇跡的にみんな偶数クラス 笑

ま そんなことはどうでもよくて。
周りは嬉しがったり、嫌がったりしてる人もいっぱい。

人数確認のため、生徒たちはこのあと全員体育館へ移動となった。
新クラスで並ぶ。

瑞穂もいるし、仲良しはわたしもいれと全部で7人。
このグループで1年過ごすことになりそうだ。


今でも またたっくんと同じクラスなのが納得できない。
たぶん たっくんも同じ気持ちだろう。


クラス発表は終わり、みんな下校となった。
何人もの子に またたっくんと同じクラスなの!? と言われる。
運命 とか言われることも。

運命だったら、きっと付き合えてるっつーの。
とりあえず このあとの塾のテスト頑張らなくちゃ。

わたしは、そんな思いで瑞穂と家へと帰った。
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