身代わり王女に花嫁教育、始めます!
(わかっていたはずなのに……レイラー様もどうして、こんな)
砂漠に入る手前、最後の思い出に国内で一泊したい、というレイラー王女の願いを叶えたのが、そもそもの間違いだった。
なんと、ずっと付き添っていた衛兵のひとりと、王女は逃亡してしまったのだ。
大公のもとに、ただちに使者を走らせた。
同時に、国境部隊総動員で周囲を探させたものの、王女たちが砂漠に逃げ込んだのなら捜索は容易ではない。
そうこうしている間にも、花嫁引渡しの時間は刻々と迫る。
国境部隊を預かる長官と花嫁一行で話し合った結果、当座はどうにかクアルン側を誤魔化さなければならない、という結論にたどり着いた。
そして、年齢の近いリーンが王女の身代わりになるように言われたのである。
レイラー王女はオリーヴ色の肌をしていて、髪は黒。そこまではリーンも同じだからどうにかなるはずだ、とみんなは言う。
だが、決定的に違うのが瞳の色。
王女は鮮やかなブルーで、リーンはブラウン。こればかりはどうしようもない。
砂漠に入る手前、最後の思い出に国内で一泊したい、というレイラー王女の願いを叶えたのが、そもそもの間違いだった。
なんと、ずっと付き添っていた衛兵のひとりと、王女は逃亡してしまったのだ。
大公のもとに、ただちに使者を走らせた。
同時に、国境部隊総動員で周囲を探させたものの、王女たちが砂漠に逃げ込んだのなら捜索は容易ではない。
そうこうしている間にも、花嫁引渡しの時間は刻々と迫る。
国境部隊を預かる長官と花嫁一行で話し合った結果、当座はどうにかクアルン側を誤魔化さなければならない、という結論にたどり着いた。
そして、年齢の近いリーンが王女の身代わりになるように言われたのである。
レイラー王女はオリーヴ色の肌をしていて、髪は黒。そこまではリーンも同じだからどうにかなるはずだ、とみんなは言う。
だが、決定的に違うのが瞳の色。
王女は鮮やかなブルーで、リーンはブラウン。こればかりはどうしようもない。